2012年5月20日
kohage

語るに足る、ささやかな人生/駒沢敏器

人はなぜ本を読むのか。単なる暇つぶしから勉強や仕事のためなど、読書には様々な理由があるが、その中でも一番の醍醐味と言えるのは、自分以外の「他者」の人生を知ることができるということではないだろうか。

あのとき別のもう一つの選択をしていれば、あのとき彼女に気持ちを伝えることができたなら、といった過ぎ去りし日の後悔や、もし自分がどこそこに生まれ育ったなら、といった無意味な仮定。そんな思いを持ったとしても、現実にはやり直すことも試すこともできない。ただし本を読むという行為においてなら束の間であっても、こことは違うどこかへ自分を投影することが可能になる。年齢や性別、さらには国籍も関係なく、無限大の想像力だけが広がってゆく。

アメリカには、そこに住んでいる人以外は誰も知らないような、ごく小さな町が無数にある。それは「スモールタウン」と呼ばれ、人口はせいぜい3000人どまりで、町のサイズはメイン・ストリートを中心にわずか数ブロックほどの小ささだという。本書は日本人の筆者がアメリカの端から端までをレンタカーでひたすら走り続けながら、そうしたスモールタウンにだけ立ち寄って、そこに生きる人々の話に耳を傾けて書き綴ったドキュメンタリーである。

ここには、TVや新聞で知る傲慢で尊大なアメリカはない。映画や雑誌で見る暴力とセックスに溢れたアメリカもない。スモールタウンでは犯罪はほとんど起こらず、家に鍵をかける習慣などいまだにないらしい。地元紙で「XXさんと△△さんが教会で2時に結婚」といった記事がヘッドラインになるような、アンチ・クライマックスの連続であっても、子供から大人まで皆が等しく、ささやかだけれども語るに足るだけの確かな人生を送っている。自分の知らない場所での、こうした人々の営みに触れることができるロードムービーのような作品に触れ、胸がすがすがしさで一杯になった。

語るに足る、ささやかな人生 ~アメリカの小さな町で~/駒沢敏器

2012年5月6日
kohage

20年ぶりにリマスターで蘇る永遠の名作

いよいよ出ますね、My Bloody Valentine(マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン)の金字塔『LOVELESS』『Isn’t Anything』のリマスター盤と、シングル+レアトラック+未発表曲から構成される『EP’s 1988-1991』が!

最初、実は悩んだんですよ。今持っている20年前の音と一緒に記憶へと刻まれている衝撃と感動はそのままにしておきたいから、リマスターなんて買うもんか!って。
でも、でも・・・まぁやっぱり買ってしまいますよね(笑)。自分にとって神のようなバンドですから。
先日ネットで3枚とも注文しちゃいました。

でね、全く理解できないのが日本盤の価格。

ソニーから「Blu-spec CD」という規格で、さらに紙ジャケ仕様だというのですが、
『LOVELESS』(2枚組)が3800円、『Isn’t Anything』が2800円、『EP’s 1988-1991』(2枚組)が3500円もするんですよ!いくら2枚組とは言え高くないですか?

これがAmazonなら1675円、1486円、1675円(予約価格)
CD WOWならどれも1050円(予約価格)という驚異的な安さ。
この価格の違いは一体どういうこと?

「国内の消費のために日本の会社から買おう」という声は分かりますが、さすがにここまで価格差があると、やってられません。もちろんCD WOWで注文しましたよ。だって全部買っても3150円ですから!そしてジャック・ホワイトと、スピリチュアライズドの新作も合わせて買いました。あぁ楽しみ。

あとは今月15日発売のサウンド アンド レコーディング マガジン誌がマイブラ特集なので、こちらも面白そうです。ファンならもう表紙からしてワクワクしませんか?

■Sound & Recording Magazine (サウンド アンド レコーディング マガジン) 2012年06月号
≪特集≫
マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン『LOVELESS』再び…… あの名作が20年ぶりにリマスターで蘇る
1990年代初頭のUKで起こったシューゲイザー・ムーブメントの中心バンド、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン。彼らの代表作である『LOVELESS(ラヴレス)』(1991年)が20年の時を経てリマスターされた。作業を行ったのはメンバーのケヴィン・シールズで、DATとアナログ・ハーフの各マスターから起こしたリマスター2枚組という仕様。ということで、まずはケヴィンに今回のリマスターについて語ってもらい、続いてオリジナルの『ラヴレス』でエンジニアを務めた名匠アラン・モウルダーへ当時の制作に関してインタビュー。さらにオリジナルと今回のリマスターの音質比較記事に加え、極め付けは『ラヴレス』収録曲「I ONLY SAID」のバンド・アレンジ譜も掲載!

◎ケヴィン・シールズ・インタビュー

◎アラン・モウルダー・インタビュー
◎NARASAKIがリマスター盤を徹底分析!
◎「I ONLY SAID」バンド・スコア

2012年4月28日
kohage

忙しさにかまけて

うわ、4月はまだ1回も更新していなかった。もう終わるというのに・・・
やっぱり前ブログのように「何が何でも最低週一は更新する!」という自分の中での断固たる決め事を作らないと、忙しさにかまけて放置してしまいますね。

最近は仕事帰りに大好きな立ち呑み屋にもあまり寄れず、それが一層心から余裕を奪っていくという悪循環。CDを買ってもじっくりと味わう時間がありません。
いかんなぁ。もっとキャパの大きな人間に憧れるなぁ。
まったくちっぽけな人間ですよ、ボクって奴は。トホホ。

とりあえず最近購入したCDからいくつかご紹介します。

Dirty Three – The Pier (Toward The Low Sun)
サーストン・ムーアをして世界一のライブバンドと言わしめたトリオ。観たこともないロードムービーを喚起させてくれます。

Ministry – Double Tap
活動を再開したミニストリー。いやぁ衰えるどころか現役バリバリ&ゴリゴリの音で、ぶっ放してくれてます。最高。

Orbital – One Big Moment
ひたすらグルグルと気持ちいい。あぁ5月のメタモルフォーゼに行きたかたった・・・なんでイベントは関東ばっかりなの。

James Iha – To Who Knows Where 
ようやく出ましたね、14年ぶりのセカンドが。何も変わっていないかも。でも繰り返し聴くと、やっぱりファーストの方が良いかな。

曽我部恵一BAND – 満員電車は走る
そろそろまた熱いソカバンのライブに行きたい!そう思わされるエナジーと切なさ溢れる曲が満載の新作でした。

2012年3月25日
kohage

尾道旅行

息子がこの春に無事高校を卒業し、4月からは大学生です。
もうこれで親としてはお金を稼ぐこと以外、ほとんど子育て終了と言えるかもしれません。
赤ちゃんの頃から現在まで、苦しいことやヒヤっとすることは数多くありましたが、遥かにそれ以上の喜びや感動を彼からは貰ったと思います。あっという間の18年間でした。
今は毎日バイトに精を出し、お金を稼ぐことの大変さや喜びを学んでいるようです。
これからも頑張れよ、青年!

ということで、先日妻と新婚旅行以来という二人きりでの旅行に行ってきました。
行き先は尾道。大林宣彦の映画が好きだったボクとしては、念願の場所です。

ここ最近、仕事が異常なまでに忙しく、またプライベートでもいろいろあり、精神的に疲れがピークに達していたので、最高の気分転換になりました。やっぱりいくら夫婦で一緒に過ごしてきた年数が長くても、こういった日常とかけ離れた穏やかな時間の中でゆっくりと会話を交わすことは大切ですね。あれこれ考えること、気付くことが一杯ありました。近場ならそれほどお金もかからず気軽に行けるので、これからはこんな小旅行にもっと行けたらいいなと思います。

2012年3月11日
kohage

Bathsのライブに行った(大阪Nuooh)

LAの若きトラックメーカー/マルチ・インストゥルメンタリストWill Wiesenfeldによるグリッチホップ・ソロプロジェクトBaths
あまりにも仕事が忙し過ぎて行けるかどうか直前まで全く分からなかったけど、何とか無理矢理ひと段落させて、当日券でGO!

いやー、行けてよかった。
むっちりとした体型に極太モミアゲという愛嬌あるルックスがまず良い。
プロモ用のアーティスト写真と全然違うよ。(笑)

さらに激しくブンブン踊りながらラップトップとサンプラーを操作し、マイクでも熱唱するパフォーマンスが、色彩溢れる音の幸福感をさらに増幅させるもんだから、フロアの気持ち良さったらない。
全方位からエレクトロニカな音にカラダを包まれて、溜まった日頃のストレスと疲れもブっとんだ。

ありがとうモミアゲくん!

ページ:1234»